1. はじめに
「独立して、自分のサービスを広めよう!」と意気込んでLP(ランディングページ)を制作したものの、「問い合わせが来ない」「アクセス数がまったく伸びない」そんな悩みを抱える方は少なくありません。実際、私が関わった新規のお客様からも「とりあえずLPは作ったけど、その後どうしていいかわからない」というご相談をよくいただきます。
この記事では、独立したての個人事業主やフリーランスの方々が、LPを作成した後に実践すべき“本当に効果のある”施策について、実例や手順を交えながら詳しく解説していきます。
2. LP制作だけでは集客は難しい理由
まず大前提として、「LPを作っただけ」ではお問い合わせや販売にはつながりません。LPはあくまでスタートラインに立っただけの状態。そこから先、見込み顧客にたどり着いてもらい、興味を持ってもらい、問い合わせや申し込みへとつなげる導線を整える必要があります。
LP単体で効果が出にくい主な理由には、以下のようなものがあります。
- 流入経路がない:検索結果やSNS、広告からの流入がなければ、誰もそのLPを見ることができません。
- アクセス状況が分からない:どこから来たのか、どのページを見たのかが把握できず、改善のヒントが得られません。
- 誰にも知られていない:存在を知ってもらわなければ、どんなに良い内容でも見られることはありません。
こうした課題を解決するには、作ったあとの“運用”と“改善”が不可欠です。以下の章で、具体的な施策をステップごとに紹介していきます。
3. ステップ1: Googleアナリティクスとサーチコンソールの設定
LP公開後、最初に必ず行っておくべき設定が「アクセス解析ツール」の導入です。
Googleアナリティクス(GA4)の重要性
Googleアナリティクスを使うことで、以下のような情報が得られます。
- 訪問者がどこから来たか(検索・SNS・紹介など)
- どのページがよく見られているか
- どのくらいの時間見られているか
- 問い合わせにつながった流れ(コンバージョン)
これらの情報は、LPを改善していくうえで欠かせない「判断材料」になります。
GA4の導入手順(概要)
- Googleアナリティクスにアクセスし、アカウントを作成
- プロパティを新規作成(GA4を選択)
- ウェブストリームを作成し、トラッキングIDを取得
- LPのHTMLにタグを埋め込む(またはGoogleタグマネージャー経由で設定)
Googleサーチコンソールの活用
サーチコンソールでは、検索エンジンにおける自サイトの表示状況を確認できます。以下のような情報が得られます。
- どんな検索キーワードで表示されているか
- 何回表示されて、何回クリックされたか
- 検索結果での掲載順位
- インデックス状況(Googleに認識されているか)
導入は無料で簡単なので、必ず設定しておきましょう。
4. ステップ2: SEO対策を強化する
検索経由での流入を増やすには、SEO(検索エンジン最適化)が不可欠です。
キーワード選定と配置
あなたのLPを見てほしい人(ターゲット)は、どんな言葉で検索するでしょうか?たとえば「ココナラ 集客 方法」や「LP 制作 依頼」など、具体的なニーズを想定してキーワードを選びましょう。
選んだキーワードは、以下の箇所に自然に含めることが重要です。
- タイトルタグ
- メタディスクリプション
- 見出し(h1, h2など)
- 本文(不自然にならないよう注意)
モバイル対応とページ速度
Googleはモバイルでの表示を重視しています。スマホでの見やすさを意識したデザインにしましょう。また、画像の圧縮や不要なスクリプトの削除など、読み込み速度を上げる工夫も重要です。
5. ステップ3: SNSやブログでの露出を増やす
せっかく良いLPがあっても、誰にも知られていなければ意味がありません。まずは「見てもらう機会」を増やす必要があります。
SNSの活用方法
- Instagram:ビジュアル重視。制作物の紹介や仕事風景などを発信。
- X(旧Twitter):リアルタイム性が強く、日々の気づきやノウハウなどを気軽に投稿。
- Facebook:知人・ビジネス関係者とのつながりを活かす。
- ThreadsやLinkedInなど、ターゲット層に合ったSNSを選ぶ。
SNSは「人となり」を伝える場としても有効です。ビジネス的な投稿だけでなく、日常の気づきや価値観なども織り交ぜると親しみを感じてもらいやすくなります。
ブログの活用
自身の専門性を伝える手段としてブログも有効です。
- LPとは別ドメインでブログを開設(無料でもOK)
- お客様の悩みに応える内容(例:「フリーランスの集客法」)
- 記事の最後にLPへのリンクを設置
継続的な発信が信頼につながります。
6. ステップ4: LPの改善とテスト
「一度作ったら終わり」ではなく、効果を見ながら改善していくことが成果につながります。
A/Bテストで反応を比較
例えば、以下のような要素を変更して、どちらの反応が良いかをテストします。
- メインビジュアルの写真や色味
- キャッチコピー
- 問い合わせボタンの位置や文言
LPの改善は“数値に基づいて行う”ことが重要です。Googleアナリティクスのデータや、実際の問い合わせ数を元に検証しましょう。
ユーザーの行動を分析
「スクロールされていない」「途中で離脱している」などのデータを元に、文章の順番やレイアウトを工夫するだけでも成果が変わります。
7. ステップ5: 継続的なモニタリングと改善
LPは“公開してからが本番”です。定期的にデータをチェックし、必要に応じて改善していくことが長期的な集客成功につながります。
チェックすべき指標
- アクセス数(月別の変化)
- 離脱率(途中でやめた割合)
- コンバージョン率(問い合わせに至った割合)
もしアクセスはあるのに問い合わせが少ない場合は、LP内の説得力や構成を見直す必要があります。一方でアクセスそのものが少ないなら、SEOやSNSからの流入経路を見直しましょう。
8. まとめ
この記事では、独立したての方が「LPを作ったあとにやるべきこと」を5つのステップに分けて解説しました。
- アクセス解析(GA・サーチコンソール)の導入
- SEO対策で検索からの流入を狙う
- SNSやブログでの情報発信による認知拡大
- LP自体の改善とテストで成果アップ
- 定期的なモニタリングと改善の継続
これらの施策を1つずつでも取り入れていくことで、「作って終わり」だったLPが、“実際に問い合わせを生むツール”へと変わっていきます。
焦らず、地道に、そしてしっかりと仕組みを整えていくことが、独立後の成功につながります。
ひとつずつ取り組みながら、LPを“実際に成果を生み出すツール”へと育てていきましょう。
なにか気になることがあればご相談ください。